月経移動について

  • 「生理日を早めたい場合」
    生理開始日から5日目までに お越しください。
  • 「生理日を遅らせたい場合」
    次回生理開始予定日の5日前までに お越しください。

※うまく月経移動できないことがあります 。

ホルモン剤を内服して月経時期を早めたり遅らせたりすることで、月経が旅行やイベントと重なることを避けることができます。月経を早める場合・遅らせる場合、それぞれに長所・短所や、内服開始のタイミングがあります。時期によっては月経を移動させるのが間に合いませんので、余裕を持って早めに受診の上ご相談ください。

  • 当院では主に「吐き気が少なく血栓のリスクが低い」ノアルテン(黄体ホルモンのみの薬)を処方しており、状況に応じてピル(低用量・中用量)を処方しています。
  • ピル(低用量・中用量)を内服の場合、副作用としては「吐き気」が代表的です。同じ薬でも吐き気が全くない方~つらい吐き気まで個人差があり、低用量ピルよりも中用量ピルの方が強いことが多いです。初めての内服の時には「吐き気止め」の薬を一緒に処方する場合もあります。

方法①「月経時期を早める方法」

月経3~5日目から ノアルテン か ピル(低用量・中用量) を10日間以上内服します。内服中止して2~5日後に月経が来ます。

  • 長所:旅行時期に「吐き気」がするかもしれないピルを内服しなくてもよい
  • 短所:内服中止後に月経が来ないことがあります。
    内服中止して7日月経が来ない場合、妊娠していないことを確認し、ノアルテン や ピル の処方を追加して月経を遅らせる必要があります
  • ノアルテン 低用量ピル の場合は14日より短いと月経が来ないことがあります。
  • 低用量ピルでは、中用量ピルに比較して不正出血がみられることがあります。

方法②「月経時期を遅らせる方法」

月経周期が順調で、次回月経が予測できる場合に用います。

次回月経予定の5~7日前から月経を遅らせたい時期まで ノアルテン や 中用量ピル を内服します。内服中止して2~5日後に月経が来ます。

  • 長所:方法①よりも月経の移動が確実。
  • 短所:月経を遅らせている間くすりを内服し続けなければならず、旅行中にピルの副作用の「吐き気」などが出てしまう可能性がある。内服日数が長期間になると不正出血が起こってくることがある。
    排卵後の時期からの内服のため、妊娠の可能性を問診しますが、通常は妊娠を診断できる時期ではありません。ピル内服中止後に月経が来ない場合には、妊娠の確認を行います。妊娠初期にピルの服用した場合の、胎児に及ぼす明らかな影響はこれまでのところ示されていません。
    内服中止して7日月経が来ない場合、妊娠していないことを確認し、ノアルテン や ピル の処方を追加して月経を遅らせる必要があります

より確実な方法

月経7日目以内から月経を遅らせたい時期まで4~6週間 ノアルテン か ピル(低用量・中用量) を内服する方法

  • 長所:方法①②より確実に月経移動ができる。
  • 短所:内服日数が4~6週間と長くコストがかかる。
  • 中用量ピル:確実にずらす場合に用いますが、吐き気が強いことがあり、血栓の心配があります。
  • 低用量ピル・不正出血がみられることがありますが、中用量ピルより「吐き気」は少ないです。中用量ピルより少ないものの血栓の心配があります。4週間以上内服すると不正出血が増えはじめ、6週間の内服で1/4程度に不正出血を認めます。
  • すでにピルを内服している方の月経移動は、ピルの種類によって対処法が異なりますので、医師にお問い合わせください。

料金(自費)

  • 方法①・方法②の場合:2,750円
  • 方法③の場合:4,400円~